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コンクリートについた黒いガムの取り方とは?ガムの性質や効率的な落とし方

コンクリートについた黒いガムの取り方とは?ガムの性質や効率的な落とし方

「道路の上に黒くて丸い点がいくつもあるけど、何か分からない」

「歩道の黒い斑点を取りたいけれど、どうしたら取れるのだろう」

道路の上に広がる黒い斑点は、捨てられたガムの跡である可能性が高いです。

家の前や近くの歩道に黒い斑点がいくつもあると、見た目が悪いですよね。

しかしカッターやはさみといった刃物で無理やり取ろうとすると、道路が傷ついてしまうことがあります。

ガムを取るには性質を上手く利用して、効率的に落とさなくてはいけません。

この記事では、ガムの性質や落とし方について解説します。

ガムの特徴とは

ガムとは、ガムベースに味や香りをつけたお菓子です。

ガムの周りはツルツルとしており、砂糖でできた固い膜で覆われています。

食べる前であれば、道路に落としてもくっつきません。

しかし口に入れた後に道路に捨てると、ガムの内部がくっついてしまい、取れにくくなってしまいます。

ガムの主な原料は、下記のような成分です。

  • ポリイソブチレン
  • 酢酸ビニル樹脂
  • チクル

ポリイソブチレンは、高い粘着性があるのが特徴です。

また酢酸ビニル樹脂は、ボンドの原料にもなっており、くっつく性質があります。

チクルは、弾力性がある性質です。

これらの成分が原因で、ガムは伸びて粘着性が高くなっています。

道路に捨てるとコンクリートにくっついてしまい、なかなか取れなくなってしまうのです。

ガムを綺麗に落とすためには、ガムの成分を上手く利用しなければなりません。

コンクリートについたガムを取る時に必要なもの

コンクリートについたガムを取る時に必要なもの

コンクリートについたガムを取るには、さまざまな方法があります。

どんな方法でもあると便利なのが、ステンレス製のヘラです。

ガムを削ぎ落とすために、家にあるはさみやカッターなどを使おうとする方がいます。

しかし鋭利な道具で取ることは、あまりおすすめできません。

なぜなら、コンクリートに傷をつけてしまう恐れがあるためです。

コンクリートが傷つくと、見た目が悪くなるのはもちろん、道路がデコボコしてしまいます。

ステンレス製のヘラであれば適度に曲がるためガムが取れやすく、道路を傷つける心配がありません。

ステンレス製のヘラは、300円~600円で購入できます。

シールやペンキ剥がしといったことにも使えるため、できればステンレス製のヘラを用意しましょう。

コンクリートについたガムの落とし方

コンクリートについたガムの落とし方

コンクリートについたガムは、時間が経つとなかなか落とせません。

しかし無理に削ぎ落そうとすると、周りのコンクリートが傷んでしまうこともあります。

ここでは、コンクリートについたガムの落とし方について解説します。

コールドスプレーを使って落とす

ガムの主成分である樹脂は、冷たくなると固まるという性質を持っています。

そのためガムの部分を冷やすと、固まって取れやすくなります。

氷や保冷剤を使うこともできますが、コンクリートの場合は時間がかかってしまうでしょう。

コンクリートを冷やすには、コールドスプレーを使うと便利です。

コールドスプレーとは、熱中症対策やスポーツで怪我をした時の応急処置に使用されるものです。

薬局で簡単に手に入るため、自宅にストックしておくと良いでしょう。

家に1つ置いておけば、夏やスポーツの時にも活用できます。

ガムにコールドスプレーを吹き付けて固まったら、ヘラで丁寧にガムを取りましょう。

専用の洗浄スプレーを使って落とす

あまり知られていませんが、ガムを取る専用の洗浄スプレーがあります。

「ガムリムーバー」や「ガムクリーナー」といった商品名で販売されています。

ホームセンターやネット通販で手に入るため、専用の洗浄スプレーを購入するのもひとつの手です。

専用の洗浄スプレーであればガムの成分に合わせた洗浄液のため、比較的簡単に取れやすいです。

使用方法は、道路についたガムにそのままスプレーをかけるだけです。

しばらく時間が経った後、ヘラでガムを剥がしていきましょう。

油を使って落とす

ガムは、油に溶けやすいという特性があります。

その特性を活かして、上手くガムを取りましょう。

油はサラダ油やオリーブ油など、家庭にあるもので大丈夫です。

まずはコットンやいらなくなった布に、油をよく染み込ませましょう。

そしてガムが付着した部分を押さえます。

あまりに長い時間押さえると、道路に油のシミが残ってしまうこともあります。

ガムに油が行き渡ったと感じたら素早く離して、ヘラでガムを取りましょう。

上手く取り終えたら油のシミができないように、よく洗い流しましょう。

除光液を使って落とす

もし家に除光液があれば、上手く活用しましょう。

まずは、ガムの上に除光液を数滴垂らします。

2分ほど放置した後、ガムをヘラで剥がしてみましょう。

上手くいけば、ペりぺりとガムが綺麗に剥がれます。

もし細かいカスが残っていたら、今度は中性洗剤を垂らします。

使用済みの歯ブラシなどを使って、カスをこすって落としましょう。

ガムを取った後は、除光液が残らないようによく洗い流しておきましょう。

アルコールを使って落とす

ガムは、アルコールをつけると取りやすくなります。

まずは、ガムの上に布を当てます。

そしてアルコールを染み込ませたコットンで、上から叩きます。

叩いてガムがずれるようになったら、布を取ってガムをゆっくりと剥がします。

アルコールは、薬局やホームセンターで手に入るエタノールが効果的です。

エタノールを準備できない場合は、アルコール度数が30~40度ほどのウイスキーを代用しても問題ありません。

あまり度数の高くないアルコールでは、ガムは取れません。

そのためビールや酎ハイといったアルコールでは効果がないでしょう。

ガムを取る際は、30度以上のアルコールを使用すると効果的です。

【参考】アルコール(厚生労働省)

ベンジンを使って落とす

ベンジンを使って落とすのもひとつの手です。

ベンジンとは、ガソリンの一種です。

ベンジンは、ガムの主成分である酢酸ビニル樹脂を溶かす性質をもっています。

その性質を上手く利用して、ガムを落としていく方法です。

ガソリンと聞くと手に入りにくいと思われがちですが、薬局やホームセンター、ネット通販で簡単に購入できます。

洋服の染み抜きにも使えるため、1本あると便利でしょう。

まずはキッチンペーパーやいらなくなった布に、ベンジンを染み込ませます。

ガムに当てて馴染ませた後、ヘラでゆっくりと落としていけば完了です。

オレンジオイルの洗剤を使って落とす

オレンジオイルとは、オレンジの皮から取れる成分を使った洗剤です。

この洗剤の成分により、ガムが取りやすくなると言われています。

ガムにオレンジオイルの洗剤をかけた後、ヘラでガムを取ります。

なかなか取れない場合は、放置しておく時間を長くしましょう。

ガムが取れた後は、雑巾で綺麗に拭き取っておきましょう。

高圧洗浄機を使って落とす

高圧洗浄機で水を噴射して、ガムを取るのもひとつの手です。

強い水圧であれば、こびりついたガムを綺麗に剥がせるでしょう。

まずは弱い水圧から試していき、徐々に水圧を上げてガムを落としていきましょう。

高圧洗浄機は、コンクリートにこびりついた苔も同時に落とせます。

ガムを取るだけでなく、周辺の掃除にも使えるため、とても便利です。

特にいくつものガムがある場合は、高圧洗浄機で一気に取る方法をおすすめします。

複数ある場合は、1個ずつ対処していくのはかなり手間がかかるためです。

「購入するのは高くてちょっと…」と悩んでいる方は、高圧洗浄機を使った清掃サービス業者に依頼する方法もあります。

業者によって料金が異なるため、事前に見積りを依頼しましょう。

もし他の場所にもガムがついてしまったら?

もし他の場所にもガムがついてしまったら?

ガムの取り方は、ついた場所によっても変わってきます。

ここではコンクリート以外の場所に、ガムがついてしまった時の取り方についてご紹介します。

靴の裏

靴でガムを踏んですぐに気が付いた時、コンクリートにこすりつけてもなかなか取れない経験はありませんか。

それどころかコンクリートにガムが広がってしまい、靴以外の場所に被害が広がってしまうこともあります。

踏んだばかりのガムは、レシートで取るのがおすすめです。

まずは印字面のレシートにガムを当てて、ぎゅっと体重をかけます。

その後、レシートを剥がすとガムも一緒にくっついて剥がれます。

靴の裏にガムがついてしばらく時間が経ってしまった場合は、冷やすことをおすすめします。

ビニール袋に入れた氷をガムに10〜15分ほど当てておきましょう。

ガムが硬くなったら、爪楊枝やヘラなどを使って、ガムを削ぎ落しましょう。

ガムを取るには、温めるのもひとつの手です。

熱を加えると柔らかくなるため、ガムが取れやすくなります。

一番やりやすい方法は、ドライヤーの熱風を当てることです。

ガムが柔らかくなれば、ヘラなどを使って上手くガムを取りましょう。

もし少し残った場合は、ペーパータオルなどで落としましょう。

子供が床にガムを落として、取れなくなってしまったことはありませんか。

床についたガムも、冷やすと固まって取れやすくなります。

冷やした後、床を傷つけないように注意しながら、ヘラで取っていきましょう。

もしどうしても取れない場合は、消毒用アルコールを試してみましょう。

アルコールを使用することで、ガムが取れやすくなります。

油でもガムが取れやすくなりますが、床の材質によっては変色してしまうことがあるので、使用する時は注意しましょう。

髪の毛

髪の毛にガムがつくとシャンプーで洗ってもなかなか取れず「切るしかないのかも」と思ってしまうかもしれません。

しかし切る前に、髪の毛にヘアオイルを塗ると解決することがあります。

油でガムが溶けて取りやすくなるためです。

ヘアオイルがない場合は、サラダ油やオリーブオイルでも構いません。

髪の毛についた場合は、切る前に油を塗って試してみましょう。

まとめ

ガムは時間が経つほど、取れにくくなってしまいます。

上手にガムを取るためには、ガムの性質を上手く利用することが大切です。

まずは油やアルコールなど、身近にあるもので試してみましょう。

もし数が多くて自分で取れない場合は、高圧洗浄業者に依頼するのもひとつの手です。

ガムがついた場所や数に合わせて、ガムを綺麗に取りましょう。

よくあるご質問

ガムはカッターやハサミでも取れますか?
コンクリートを傷つけてしまう恐れがあるため、カッターやハサミなど刃物でガムを取るのはおすすめできません。

この記事の監修者

奈良の高圧洗浄会社「エコロビーム奈良」の代表

株式会社タケマル 代表取締役 清水 隆圭

高い技能を兼ね備えた高圧洗浄業者が複数加盟する一般社団法人特殊高圧洗浄協会に加盟しており、高圧洗浄の幅広い知識と技量を有しております。
一般家庭だけではなく、公共施設やテーマパークなどの大規模施設の洗浄業務にも携わる安心安全の高圧洗浄技術で、あらゆる汚れのお悩みにお応えします。
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